特集記事

(Interviewed by Satoshi KUZU, Akira KUDO, Tetsuya MIURA) [japanese] Dust, this tiny object --At first, we would like to ask you a basic question. It …
インタビュー
[英語] Introduction  今年の山形のコンペティションにおいてもっとも奇妙で魅力的な題材を扱ったフィルムは、ハルトムート・ビトムスキーの『塵』だろう。そう、あのチリやホコリの塵である。ビトムスキー監督はドキュメンタリー・フィルムの巨匠として知られ、ストローブ=ユイレやヴィム・ヴェンダー…
インタビュー
Photo by Kat Baulu © 2008 National Film Board of Canada Introduction  著作権に縛られた映像を解放せよ。『RiP! リミックス宣言』はその明快なメッセージを、既存の映像をめまぐるしく 「リミックス」する手法で身をもって示す映像作品…
インタビュー
 サイレント映画の終焉が台詞を中心とするトーキー映画の笑いを用意したとすれば、むしろ、観客にとって聞き取りを要求するという点において、イメージに対する沈黙を強いる方向ができあがったといえるのだろうか。現在のテレビで必要以上に映像と音声に被せられているテロップや観覧席の笑い声のオーバーラップは、見る…
三浦哲哉、土田環
1. 現実と虚構の往還  昨年1月、約600人もの報道陣を前に『大日本人』(2007)の製作発表記者会見が開かれ、松本人志の監督デビューが公表された。それから松本は、約半年後の劇場公開に先立って、数々のTV番組、雑誌から膨大な量のインタビューを受け続けることになる。  そして、そのような華々しさと…
三野友弘
Vol.3.ジャズ文化と笑い、フランキー、クレージー、ドリフ、タモリ……そして、「浅草三部作」 1.ジャズ文化と喜劇役者たち  世志凡太、フランキー堺、倍賞千恵子、クレージーキャッツ、ザ・ドリフターズ、タモリ ──監督は、ジャズ、あるいはロック、グループサウンズなど、ビートミュージックの演奏者や歌…
インタビュー
Vol.2.新宿:ムーランとストリップ、森繁、渥美、たけし 1.新宿:ムーランルージュ、森繁久弥 ──新宿にあった芝居小屋、ムーランルージュ新宿座〔1931-1951年。浅草の興行界からやってきた佐々木千里によって開かれた軽演劇とレビューの芝居小屋〕に監督は通われたそうですが、当時、どのような演し…
インタビュー
 その喜劇映画群の画面の連続はバウンス感、つまり、弾むような感覚に溢れている。  瀬川昌治監督の喜劇映画を、あなたはご覧になったことがありますか?  『喜劇 女の泣きどころ』(1975)、『三等兵親分』(1966)、『喜劇 逆転旅行』(1969)、『ドリフターズのカモだ!! 御用だ!!』(1975…
インタビュー
1. 消しゴムの無関心  2002年に39歳の若さで死去したエッセイスト兼消しゴム版画家ナンシー関の作品を、改めて年代順に辿ってみると、印象として、後期になるほど特に彼女の消しゴム版画からは、それだけで完結して笑いを喚起しようという意志が希薄になっていくように思われる。キャリアを経るごとに描線は繊…
三浦哲哉
 前作『TAKESHIS'』(2005)では、売れない俳優の北野武と映画監督・タレントとして活躍するビートたけしというふたりのたけしを登場させながら、最終的にはどちらがビートたけしで北野武なのかという問題などどうでもよくなるほどに、さまざまな"たけし"の姿を混在させてみたわけだけれど、『監督・ばん…
月永理絵
   2007年3月14日から20日にかけて、NYのAnthology Film Archives(以下アンソロジー)[1]では「MAGIC IN MUSIC AND MOTION: THE SIGHTS AND SOUNDS OF HARRY SMITH」と題してハリー・スミス[*2]作品の上映が…
インタビュー
 2007年4月、第63回国際フィルム・アーカイブ連盟(FIAF=Fédération Internationale des Archives du Film)の東京大会が開催された。1938年に仏独米英の4カ国で設立されたFIAFは、以来、文化遺産および歴史資料としての映画の蒐集・保存・復元・上…
編集部
introduction  日本においてフィルム・アーカイヴ活動を推進している団体として、FIAFに加盟している東京国立近代美術館フィルムセンターや福岡市総合図書館だけでなく、全国各地に広がる多くの映画保存の団体も看過できない。各地域に眠るフィルムの発掘・調査・復元を手がける機関のなかでも、映画保…
インタビュー
1.はじめに  2007年のイタリア映画祭(会場:有楽町朝日ホール)を特色づけたものとして、古典作品の上映という、同映画祭にはなかった新たな試みを挙げることができる。日本国内での鑑賞機会が限られたイタリア映画の新作を、そのプログラムの主な対象とするイタリア映画祭は変わらず興味深いが、さらにそこに、…
柴田幹太
 世界で最も売れている絵葉書のひとつは、昼夜を問わず観光客を集めている、パリにそびえ立つエッフェル塔のものである。1889年の万国博覧会にあわせて建設されたこのモニュメントは、1887年1月8日の協約により所有権をパリ市が、経営権をギュスターヴ・エッフェル(1832-1923)が所有することになっ…
土田 環
『映画愛 アンリ・ラングロワとシネマテーク・フランセーズ』 リチャード・ラウド著、村川 英訳、リブロポート、1985年  映画を蒐集・保存することには、ときに、違法すれすれのいかがわしさが付き纏う。非合法な取引やコピー(いまならダウンロード)に手を出す蒐集家はいつの時代にもいるものだ。フィルム・ア…
編集部
 『愛は死よりも冷酷』は、1969年に弱冠23歳のファスビンダーが自作自演した長編第1作のフィルムだ。  壁。  画面の奥を探ろうとする、わたしたちの観客の視覚的欲望を遮るかのような、まっ白い壁。  奥行きのとぼしい平板な空間。  室内のシーンにおいて、画面いちめんにひろがる奥手の壁と平行に固定さ…
寺岡ユウジ
 「世界映画史でもっとも貴重な映画作家の一人でありながら、フランス本国でさえ、今日にいたるも、ジャック・ベッケルを無条件に擁護しつくした者は誰もいない」[*1]──そう始まる蓮實重彦氏の檄文はいささかの誇張も含んではいない。映画史は、このベッケルをまえにして「無意識の自己規制」に陥り、たえず言いよ…
角井 誠
1.窃盗とサスペンス  泥棒には、窃盗と強盗の2種類がある。窃盗とは、相手に見つからないように何ものかを盗み出す行為であるが、強盗は、その過程で暴力行為を伴わせる。どちらも盗みである点は同じだが、しかし映画メディアのなかで表現されたとき、両者の間には決定的な違いが生じる。端的に述べて、強盗はアクショ…
三浦哲哉
日本語版 Roberts: There's a sense in which there is no longer an industry. It's no longer possible to just make B-movies in the same way. Everything is su…
インタビュー
日本語版 Kinugasa: In certain films of the 1950s, like "Kiss Me Deadly" and "Pickup on South Street" (1953), we can see a change in what is stolen. Here, …
インタビュー
日本語版 Kinugasa: The thief has been a central figure in films about crime, in the American genre film, and in film noir. In a sense, there is also a lin…
インタビュー
English 9. 単発のジャンル映画──存在しないコンテキスト ロバーツ:もはやインダストリーがないということでしょう。現在では、B級映画を同じやりかたで生産するということはありえません。すべてが大ヒットするように意図されていますから。監督たちは、現在では、ポスト・インダストリー時代のハリウッド…
インタビュー
English 6. 泥棒映画の変遷 ──『キッスで殺せ』や『拾った女』(1953)といった1950年代のある種の映画では、何が盗まれるかに変化がみられます。ここでは何かが盗まれているのですが、それは実体がなく抽象的なもので、見ることさえもできません。『キッスで殺せ』ではおそらく原子爆弾なのでしょう…
インタビュー
English 1. Introduction ──泥棒は、アメリカのジャンル映画、フィルム・ノワールや犯罪映画において中心的な人物像でありつづけています。そしてある意味では、ジャンル映画と泥棒の間には本質的な繋がりがあるのだと思います。つまり、ジャンル映画には、ある種のパターンとキャラクターの反復…
インタビュー
Introduction  2007年1月2日より東京都写真美術館で公開される『恋人たちの失われた革命』(2005)のプロモーションのために、フィリップ・ガレルが来日した。本作は知られる通り、ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞に輝き、フランス国内はもとより世界各国で称賛を集めている。60年代後半以降の…
インタビュー
 映画は記録する。時間の流れに逆らうことも、取捨選択することもなく、キャメラはオートマティックに事物を写し撮る。映画はまた攪乱もする。現実世界の何気ないディテールも、機械的な無反省さをもって記録され、スクリーンに投影されると、日常的な視線を戦かせる非現実性をまとうことがある。さらに投影のシステムと…
石橋今日美
『愛の誕生』  フィリップ・ガレルの『愛の誕生』(1993)は、ベッドルームやカフェや自動車の中などの声を張り上げる必要のないような静謐な空間で、囁くように言葉を投げかけあう幾人かの、もう若くはない男女の顔が印象的なフィルムだ。カメラは、彼らの傍らに置かれ、じっくりと被写体を凝視する。簡素なモノク…
寺岡ユウジ
1.写真の中のマジシャン──「あなたがこれを見るのはわかっていました」  日本のある有名なマジシャンが登場する広告写真で、次のようなものがあったのをご存じだろうか。サングラスをかけたその男が写真の中央でちょうどカメラの方を凝視し、そこに「あなたがこれを見るのはわかっていました」の文言が添えられる。…
三浦哲哉
 暗闇の中に子供(スタニスラス・ロビオル)の姿が見える。彼に投げかけられた光は後ろの壁に円を描き、彼の影をくっきりと映し出す。彼は戸棚の上に敷かれた小さな白いマットレスに腰掛け、小さな足をぶらぶらさせている。突然、ドアが開かれ、眩いばかりの光に満ちた部屋から男(ローラン・テルジェフ)が入ってくる。…
葛生 賢
 エルンスト・ルビッチ(1892-1947)のトーキー時代に、『天使』(1937)、『桃色の店』(1940)をはじめとする9本の作品で抜群のコンビを組んだ脚本家サムソン・ラファエルソン(1894-1983)は、1943年のある日、「ルビッチ心臓発作にて倒れる」との報を受ける。秘書からルビッチ危篤の…
土田 環
【10/24 火曜日】  今日は六本木ヒルズで開催される「全国映画祭コンベンション──”映画祭の現在”」へ出席する。第1部のシンポジウムでは、「ゆうばり映画祭を考える市民の会」代表の澤田直矢氏、「山形国際ドキュメンタリー映画祭実行委員会」事務局長の宮沢啓氏、「あおもり映画祭」実行委員長の川島大史氏、…
三浦哲哉
【10/21 土曜日】  第19回東京国際映画祭が開幕した。16時から、六本木に敷かれたレッドカーペット上に内外の映画人たちが続々と登場し活況を呈したが、オープニング作品を監督した御大クリント・イーストウッドの姿はそこにはなかった。『父親たちの星条旗』と、続く『硫黄島からの手紙』のプロモーションのた…
三浦哲哉
Introduction  ここ数年、「日本映画復活!」の声をよく耳にする。興行収入全体に占める邦画の割合は昨年、41%にまで持ち直したという。年間入場者数もここ数年は1億6千万人台にまで回復している。バブル崩壊後の1996年には1億2千万人を切るところまで落ち込んでいたわけだから、数字のうえではか…
インタビュー
海雲臺(ヘウンデ)  第11回釜山国際映画祭が、10月12日から20日までの期間で開催された。海岸リゾート地の海雲臺(ヘウンデ)をメイン会場にして上映された作品は、”New Currents”と称されるコンペティション、最新の韓国映画をパノラマする”Korean Cinema Today”、欧米映…
衣笠真二郎
 10月6日〜8日、パリのポンピドゥー・センターで「Pocket Films Festival」が開催された。Forum des images主催のこのイベントは、仏携帯電話会社SFRをスポンサーに、高画質・長時間の動画の録画・再生が可能な「3G(第三世代)」の携帯電話を参加者に無料で貸し出し、作品…
石橋今日美
 デジタルメディアの台頭とともに「あらゆる映画が見られる」ようになったといわれる今日、映画批評はどう変わったのか。その本道はどこに求められるべきか。蓮實重彦氏に聞く。 (インタビュー/構成:三浦哲哉) 目次 1.データベース化の幻想 2.反復する顔、しない顔 3.70年代の映画批評 4.リアルタイ…
インタビュー
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