芦澤明子の検索結果
前回、「零度の画面」という語彙をとりあえず特徴付けてみるとして、 1 )曇天の荒廃した土地やスラムで撮影。 2 )少人数(もしくはたったひとりの)クルーで、被写体の生活環境を乱さないまま、記録するように撮影を試みる。 3 )物語の連続性が希薄で、画面の説明的要素、つまり物語が要請する期待への応答が…
7.HD撮影──『オーバードライヴ』、『LOFT』 ──『オーバードライヴ』(2004)は東京と青森でトーンを変えていますよね。 芦澤:そうですね。東京のほうはグリーン系を多くして、わりと普通のビデオの感じで撮って、青森のほうは比較的グリーン系を少なくして黒を締める、という対比を強調しました。筒井…
4.ピンク映画からテレビ・コマーシャルの世界へ ──伊東英男さんの助手につかれてしばらく映画をやったあとにテレビ・コマーシャル撮影のほうに移行されていきますが、どういった経緯だったのでしょうか。 芦澤:ある時に、テレビ・コマーシャル(以下「TVCF」)のほうで人手が足りないということで撮影に呼ばれ…
Introduction キャメラマン芦澤明子が手がけてきた仕事にはきわめて幅広いグラデーションがある。この1年間に劇場公開された主な作品は、『LOFT』『叫』(黒沢清監督)、『サンクチュアリ』『刺青 堕ちた女郎蜘蛛』(瀬々敬久監督)、『スキトモ』『屋根裏の散歩者』(三原光尋監督)、『世界はとき…
『INAZUMA 稲妻』は、西山洋市が2005年に撮った30分の短編である。ここでまず戸惑うのは、この作品のタイトルだろう。なぜ『INAZUMA』でも『稲妻』でもなく、『INAZUMA 稲妻』なのか(さらにややこしいことに、その前年、この映画作家は『稲妻ルーシー』という長編を撮っている)。この作…
芥川賞受賞の経歴もある新進気鋭の小説家(中谷美紀)は、新作の執筆に行き詰まってしまったことから気分転換のために引っ越しすることを思い立つ。殺風景な都内のマンションから緑あふれる郊外の一軒家へと居を移した彼女は、その家の真裏にすすけた廃屋を発見する。その建物はある大学の研究施設として利用されている…
- S・スピルバーグ『リンカーン』──民主主義のカタルシス洋の東西を問わず、権力と映画はウマが合わない。 歴史上、権力が映画を利用しプロパガンダを作れば、ロクな作品ができた試しはないし……
- ジョアン・ペドロ・ロドリゲス レトロスペクティブ3月23日からアテネ・フランセ文化センターと川崎市民ミュージアムで開催。
- K編集長のcinema days vol.6『ギリギリの女たち』(2011年)を見たのは、昨年秋の第24回東京国際映画祭の特別上映「震災を越えて」でのことだった。
- 映画が生まれる場所
──第64回カンヌ映画祭報告[journal]批評家週間の充実等、見所多い今年のカンヌ。 - 無限に拡散する自己「像」を肯定できるのか?
——D・アロノフスキー『ブラック・スワン』[film]ダンサー、ニナの「像」をめぐって - イタリア人による“アンチ・ルネサンス”の賛歌
『四つのいのち』監督ミケランジェロ・フランマルティーノ インタヴュー[interview]老人やぎと木と木炭のサイクルを描く異色作監督。