特集  笑い声の消えゆく地点

三浦哲哉、土田環 
 サイレント映画の終焉が台詞を中心とするトーキー映画の笑いを用意したとすれば、むしろ、観客にとって聞き取りを要求するという点において、イメージに対する沈黙を強いる方向ができあがったといえるのだろうか。現在のテレビで必要以上に映像と音声に被せられているテロップや観覧席の笑い声のオーヴァーラップは、見る者の視界を覆い、視線とスクリーンとの出会いを遮るという意味において、音を持つに至った映像の歴史において退行を示しているといっても過言ではない。

日本喜劇史を支えてきた巨人、瀬川昌治のロング・インタビュー。 間近に触れ合ってきた歴代喜劇人たちと自身のキャリアを縦横に語る。(寺岡愉治)
80年代以降のTV批評に独自の境地を拓いたエッセイスト兼消しゴム 版画家ナンシー関。彼女が創り出した図像と言説をあらたに読み直す試み。 (三浦哲哉)
変貌し続ける北野武/ビートたけしが現在到りついたのはいかなる境地か。 「笑い」の此岸と彼岸を行き来する巨匠への眼差し。 (月永理絵)
90年代以降の「お笑い界」を牽引し、映画進出を果たした松本人志。 その初監督作品に映し出される松本の「はにかみ」。 (三野友弘)
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