R・W・ファスビンダー に関連づけられた記事
『愛は死よりも冷酷』は、1969年に弱冠23歳のファスビンダーが自作自演した長編第1作のフィルムだ。 壁。 画面の奥を探ろうとする、わたしたちの観客の視覚的欲望を遮るかのような、まっ白い壁。 奥行きのとぼしい平板な空間。 室内のシーンにおいて、画面いちめんにひろがる奥手の壁と平行に固定さ…
暗闇の中に子供(スタニスラス・ロビオル)の姿が見える。彼に投げかけられた光は後ろの壁に円を描き、彼の影をくっきりと映し出す。彼は戸棚の上に敷かれた小さな白いマットレスに腰掛け、小さな足をぶらぶらさせている。突然、ドアが開かれ、眩いばかりの光に満ちた部屋から男(ローラン・テルジェフ)が入ってくる。…
8月6日土曜から日曜にかけて、スイスの偉大な映画作家、ダニエル・シュミット氏が癌のため亡くなった。享年64歳。シュミット氏は1941年スイスのグリゾン地方生まれ。少年時代から映画に親しみ、やがて1962年にベルリンに移住し、この地でライナー・ヴェルナー・ファスビンダー、女優のイングリット・カーフェ…
- S・スピルバーグ『リンカーン』──民主主義のカタルシス洋の東西を問わず、権力と映画はウマが合わない。 歴史上、権力が映画を利用しプロパガンダを作れば、ロクな作品ができた試しはないし……
- ジョアン・ペドロ・ロドリゲス レトロスペクティブ3月23日からアテネ・フランセ文化センターと川崎市民ミュージアムで開催。
- K編集長のcinema days vol.6『ギリギリの女たち』(2011年)を見たのは、昨年秋の第24回東京国際映画祭の特別上映「震災を越えて」でのことだった。
- 映画が生まれる場所
──第64回カンヌ映画祭報告[journal]批評家週間の充実等、見所多い今年のカンヌ。 - 無限に拡散する自己「像」を肯定できるのか?
——D・アロノフスキー『ブラック・スワン』[film]ダンサー、ニナの「像」をめぐって - イタリア人による“アンチ・ルネサンス”の賛歌
『四つのいのち』監督ミケランジェロ・フランマルティーノ インタヴュー[interview]老人やぎと木と木炭のサイクルを描く異色作監督。