[連載]編集長のcinema days に関連づけられた記事
『ギリギリの女たち』(2011年)を見たのは、昨年秋の第24回東京国際映画祭の特別上映「震災を越えて」でのことだった。小林政弘監督が宮城県気仙沼市の被災地に所有する家を舞台に、震災を機に再会を果たした三姉妹による愛憎劇ということで、上映の枠組みといい、当初は3.11が「フィクション」のスクリーンで…
"TRON: LEGACY" Film Frame ©Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved. CGを初めて全面的に使用した劇場用長篇『トロン』(スティーヴン・リズバーガー監督、1982)が製作された当時、「カイエ・ドゥ・シネマ」の批評家だったオ…
ポーランド第四の都市、ヴロツワフ。第二次世界大戦後まで続いたドイツによる占領をはじめ、さまざまな国の支配を受けてきた古都には、ポーランド市民の独立の象徴、コシュチェンコの戦いを描いたパノラマ(映画以前に誕生したご存じのパノラマ)が、現在でも名所のひとつとなっている。オドラ川がなす中洲とレンガ造り…
カンヌ国際映画祭が開幕した。今年は世界的な不景気のために、映画祭開催直前までホテルには空室があり、アメリカのメジャーの巨大な広告パネルも見かけないという。イギリス系出版社ファイドンに買収されたカイエ・デュ・シネマの批評家たちは、噂では自費で宿泊費をまかなわなければならないとか。 不況という言葉…
「サブプライム」と並んで「facebook」(仏メディアに氾濫の一語)などが2008年を象徴する単語に挙げられていた年末の仏フィガロ紙の経済ページは、日本のお歳暮商戦の苦戦とともに、ディズニーが、実入りの少ない「ナルニア国物語」の三部作制作を断念したことを報じ、経済危機・不況を色濃く反映。ただし…
ゾエ・カサヴェテス『ブロークン・イングリッシュ』(2007) 単なる同姓の偶然ではなく、あのカサヴェテスの娘の処女長編作。となるとやはりソフィア・コッポラの名も映画のPRで引き合いに出される。作品と直接関係ないが、ふたりはプライベートで非常に仲が良い(オムニバス作品『ニューヨーク・ストーリー』[…
- S・スピルバーグ『リンカーン』──民主主義のカタルシス洋の東西を問わず、権力と映画はウマが合わない。 歴史上、権力が映画を利用しプロパガンダを作れば、ロクな作品ができた試しはないし……
- ジョアン・ペドロ・ロドリゲス レトロスペクティブ3月23日からアテネ・フランセ文化センターと川崎市民ミュージアムで開催。
- K編集長のcinema days vol.6『ギリギリの女たち』(2011年)を見たのは、昨年秋の第24回東京国際映画祭の特別上映「震災を越えて」でのことだった。
- 映画が生まれる場所
──第64回カンヌ映画祭報告[journal]批評家週間の充実等、見所多い今年のカンヌ。 - 無限に拡散する自己「像」を肯定できるのか?
——D・アロノフスキー『ブラック・スワン』[film]ダンサー、ニナの「像」をめぐって - イタリア人による“アンチ・ルネサンス”の賛歌
『四つのいのち』監督ミケランジェロ・フランマルティーノ インタヴュー[interview]老人やぎと木と木炭のサイクルを描く異色作監督。